今回は「対数評価(2022・京都大)」を解説します。
2022年に京大数学の問1で出題されました。
この記事を読むと
- 対数評価(2022・京都大)の解法
- 対数評価の考え方
- 対数評価の典型問題
について理解することができます。
この記事は「わか」が執筆しています。
私「わか」(https://twitter.com/wakkachan2019)は、国立大学数学科を卒業後、数学教育に10年以上関わっています。
問題:対数評価(2022・京都大)
5.4<log42022<5.5
であることを示せ。ただし、0.301<log102<0.3011であることは用いてよい。
(2022・京都大)
2022・京都大学・問1で以上の「対数の不等式による評価」の問題が出題されました。
解説:対数評価(2022・京都大)
解説していきます。
とりあえず因数分解して、計算してみる
まず 2022 を因数分解して、計算する
2022=2×3×337
log42022=log42+log43+log4337
この log の計算は大変そう
「2022」を「2000」と「2024」で評価
「2022」を「log の計算が計算しやすい数」で不等式を使って評価する
「2」や「10」と相性のよい「2000」「2024」でうまくいくか試す
2000<2022<2024
を使う
右側 2022<2024 の計算
右側の評価は、ギリギリの数かつ「2024=211」から計算もうまくいきそう
2022<2024
2022<211
両辺 log とって
log42022<log4211
log42022<11log42
底を変換して
log42022<11log22log24
log42022<1112
log42022<5.5
右側はちょうど評価することができた
左側 2000<2022 の計算
左側の評価は、少しゆるいきもするがとりあえず計算はできそうなので試してみる
2000<2022
両辺 log をとって
log42000<log42022
log4103⋅2<log42022
3log410+log42<log42022
底の変換をして
3log1010log104+log22log24<log42022
321log102+12<log42022
1log102 を計算する
1log102
=1÷log102
( log102<0.3011より )
>1÷0.3011⏟大きい数で割る
=3.32⋯
>3.32
つまり
3.32<1log102
32×3.32+12<log42022
4.98+12<log42022
5.48<log42022
したがって
5.4<log42022
左側の評価もできた
「2022」を絡めた対数の評価の問題でした。
2000<2022<2024 の評価を使えるかがポイント
対数評価の基本問題
今回の問題は、以下の典型問題を理解していると対応することができます。
0.84<log107<0.85
を示せ。ただし、log102=0.3,log103=0.48 を使ってもよい。
ゆるい評価
6<7<8
log をとって
log106<log107<log108
log102+log103<log107<3log102
0.3+0.48<log107<3×0.3
0.78<log107<1.44
うまく示すことができない
もう少し、厳しい評価をしなくてはなりません。
より厳しい評価
48<49<50
log をとって
log1048<log1049<log1050
log10(24×3)<2log107<log10(102÷2)
4log102+log103<2log107<2−log102
4×0.3+0.48<2log107<2−0.3
1.68<2log107<1.7
0.84<log107<0.85
(証明終)
うまく評価することができました。
基本の積み重ねが大切
まとめ:対数評価(2022・京都大)
「不等式評価(2022・京都大)」の解説まとめは以下の通りです。
- 「2022・京都大 問1」は対数の不等式による評価の問題
- 2000<2022<2024 を使うとうまく評価できる
「不等式評価(2022・京都大)」の解説は以上で終わります。
少しでも勉強の参考になれば幸いです。それではまた。
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