組立除法って便利!整式の割り算早くなるし、ミスも減った。でも、1次式でしか割れないのか、、、2次式で割る時は地獄の筆算か、、、
という方に向けて、『2次式で割る組立除法もある!』ということを伝えたいと思います。
組立除法とは
組立除法とは整式の割り算を効率的に求める方法です。
\(3x^3-4x^2-2x-1\)を\(x-2\)で割った商と余りを求めよ。
右図のように組立除法で計算できるので
商\(3x^2+2x+2\) あまり\(3\)
\begin{array}{c|cc} & 3 & -4 & -2 & -1\\ 2 & &6 &4 & 4\\ \hline &3 & 2& 2&3 \end{array}
組立除法に関してはこの記事で詳しく解説しているので、よくわからない場合は確認して下さい。
組立除法 2次式で割る場合
さて、組立除法は「割る式は1次式」という条件で使っていました。2次式の時も組立除法使えたらいいですよね。今回は2次式で割る場合の組立除法を解説します。
それでは、例題を通して2次式で割る場合をみていきましょう
例題を通して解説
\(3x^3+5x^2-3x+6\)を\(x^2+2x-1\)で割った商と余りを求めよ。
割られる式の係数を順に書き出す
割る式のxの係数、定数項の符号を逆にして縦に書く。
右図の位置に×を書く。
\begin{array}{c|cc} & 3 & 5 & -3 & 6&\\-2& ×& & & ×&\\1&×&×&&\\ \hline & & & & \end{array}
3を下ろす
\begin{array}{c|cc} & \color{red}{3} & 5 & -3 & 6&\\-2& ×&& & ×&\\1&×&×&&\\ \hline &\color{red}{3}& & & \end{array}
\(-2×\fbox{3}=-6\)
\(1×\fbox{3}=3\) をそれぞれ記入する。
\begin{array}{c|cc} &3& 5 & -3 & 6&\\\color{green}{-2}& ×&\color{green}{-6}& & ×&\\\color{blue}{1}&×&×&\color{blue}{3}&\\ \hline &\fbox{ 3 }& & & \end{array}
縦に足して
5+(-6)=-1を記入する
\begin{array}{c|cc} & 3 & \color{red}{5} & -3 & 6&\\-2& ×&\color{red}{-6}&& ×&\\1&×&×&3&\\ \hline &3&\color{red}{-1}& & \end{array}
\((-2)×(\fbox{-1})=2\)
\(1×(\fbox{-1})=-1\) をそれぞれ記入する。
\begin{array}{c|cc} & 3 & 5 & -3 & 6&\\\color{green}{-2}& ×&-6&\color{green}{2}& ×&\\\color{blue}{1}&×&×&3&\color{blue}{-1}\\ \hline &3&\fbox{-1}& & \end{array}
縦に足して
\((-3)+2+3=2\)
\(6+(-1)=5\) をそれぞれ記入する。
\begin{array}{c|cc} & 3 & 5 & \color{green}{-3} & \color{blue}{6}&\\-2& ×&-6&\color{green}{2}& ×&\\1&×&×&\color{green}{3}&\color{blue}{-1}\\ \hline &3&-1&\color{green}{2}&\color{blue}{5} \end{array}
あまりは右2桁を係数として
$$2x+5$$
商は残りを係数として
$$3x-1$$
\begin{array}{c|cc} & 3 & 5 & -3& 6&\\-2& ×&-6&2& ×&\\1&×&×&3&-1\\ \hline &\color{green}{商3}&\color{green}{-1}&\color{blue}{あまり2}&\color{blue}{5} \end{array}
それでは、練習問題を解いてみましょう。
練習問題
\(2x^4+5x^3-2x^2+8x+2\)を\(x^2+3x-1\)で割った商と余りを求めよ。
割られる式の係数を順に書き出す
割る式のxの係数、定数項の符号を逆にして縦に書く。
右図の位置に×を書く。
\begin{array}{c|cc} & 2 & 5 & -2 & 8&2\\-3& ×& & &&×\\1&×&×&&\\ \hline & & & & \end{array}
計算は結果のみ示します。
\begin{array}{c|cc} & 2 & 5 & -2 & 8&2\\-3& ×&-6 &3 &-9&×\\1&×&×&2&-1&3\\ \hline &2&-1 &3 &-2 &5 \end{array}
あまりは右2桁を係数として
$$-2x+5$$
商は残りを係数として
$$2x^2-x+3$$
\begin{array}{c|cc} & 2 & 5 & -2 & 8&2\\-3& ×&-6 &3 &-9&×\\1&×&×&2&-1&3\\ \hline &\color{green}{商2}&\color{green}{-1} &\color{green}{3} &\color{blue}{あまり-2} &\color{blue}{5} \end{array}
まとめ
- 2次式で割る場合も組立除法は使える
- 係数を抜き出し、計算するのでスピードが速く、ミスも減らせる
- 準備の仕方、計算方法は慣れが必要
以上、2次で割る場合の組立除法のやり方でした。
慣れると計算が速くなります。
ぜひ練習して、使いこなして下さい。
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