今回は指数法則について解説します。
指数法則ってなんだっけ?
という方に向けて解説します。
それではみていきましょう。
そもそも指数って?
まず指数について確認します。
$$a\times a=a^2,a\times a\times a=a^3$$
のようにaを掛け合わせたものをaの累乗といいます。
aをn個掛け合わせたものはaのn乗といいます。
このとき、nを\(a^n\)の指数と言います。
$$\underbrace{a\times a\times\cdots\times a}_{\color{blue}{n}個}=a^{\color{blue}{n}}$$
\(\color{blue}{n}\)を指数という
累乗を表したときの、右肩に乗っている数字のことを指数というんですね。
指数法則とは
累乗の計算の際、次の指数法則が成り立ちます。
指数法則が成り立っていることを具体例で確認
累乗の掛け算は、指数部分を足せば良い
$$a^2\times a^3$$
$$=\underbrace{a\times a}_{2個}\times \underbrace{a\times a\times a}_{3個}$$
$$=a^{2+3}=a^5$$\(\require{cancel}\)
累乗の割り算は、指数部分を引けば良い
$$a^5\div a^3$$
$$=\frac{a^5}{a^3}$$
$$=\frac{\overbrace{a\times a\times a\times a\times a}^{5個}}{\underbrace{a\times a\times a}_{3個}}$$
$$=\frac{\overbrace{a\times a\times \cancel{a}\times \cancel{a}\times \cancel{a}}^{5個}}{\underbrace{\cancel{a}\times \cancel{a}\times \cancel{a}}_{3個}}$$
$$=a^{5-3}=a^2$$
累乗の累乗は、指数部分をかければ良い
$$(a^2)^3$$
$$=\underbrace{a^2\times a^2\times a^2}_{3個}$$
$$=\underbrace{(a\times a)\times (a\times a)\times (a\times a)}_{3個}$$
$$=a^{2\times3}=a^6$$
このような場合は、分配法則のように3乗を分ければよい
$$(ab)^3$$
$$=(ab)\times(ab)\times(ab)$$
$$=(a\times b)\times(a\times b)\times(a\times b)$$
$$=a^3\times b^3$$
分数の累乗は、分母分子それぞれ累乗にすればよい
$$(\frac{a}{b})^3$$
$$=\frac{a}{b}\times\frac{a}{b}\times\frac{a}{b}$$
$$=\frac{a\times a\times a}{b\times b\times b}$$
$$=\frac{a^3}{b^3}$$
指数法則を活用した計算例
それでは、指数法則を使って基本的な計算例をみていきましょう。
(1)$$x^3\times x^5=x^{3+5}=x^8$$
(2)$$x^6\div x^2=x^{6-2}=x^4$$
(3)$$(x^3)^4=x^{3\times4}=x^{12}$$
(4)$$(x^2y)^3=(x^2)^3(y)^3=x^6y^3$$
(5)$$(\frac{x^2}{y})^3=\frac{(x^2)^3}{y^3}=\frac{x^6}{y^3}$$
指数法則が成り立つように定義された数字
\(a^0\)ってなに?
$$a^{0}=1$$
と定義されています。
$$a^0=a^{2-2}=a^2\div a^2=1$$
このように指数法則を使った計算が成り立つので
$$a^0=1$$
とすると都合がよいです。
\(a^{-1}\)ってなに?
$$a^{-1}=\frac{1}{a}$$
と定義されています。
$$a^{-1}=a^{2-3}=a^{2}\div a^{3}=\frac{a^2}{a^3}=\frac{1}{a}$$
このように指数法則を使った計算が成り立つので
$$a^{-1}=\frac{1}{a}$$
とすると都合がよいです。
まとめ
・累乗の右肩の部分のことを指数という
・累乗の計算では、指数法則が成立している
・指数法則が成立するように \(a^0=1\) や \(a^{-1}=\frac{1}{a}\) などが定義される。
以上指数法則の解説でした。
少しでも参考になれば幸いです。ありがとうございました。
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