数列の学習の第1歩が等差数列です。
基本から問題を解くコツまで、解説していきます。
等差数列とは
等差数列とは、初めの数字に一定の数を足していく(引いていく)数字の列です。
例えば \(1\quad3 \quad 5\quad 7\quad 9\cdots\)
これは初めの数字1に 一定の数字2 を足していっていますね。
等差数列で大切なのは、初めの数字 と 一定に足していく数字の2つです。
初めの数を初項、足していく一定の数字を公差と言います。
さて、等差数列の「n番目の項」や「初項からn番目までの和を」一般的に表すことができます。
等差数列の一般項の公式
初項\(a\)、公差\(d\)の等差数列\(\{a_n\}\)について
一般項 \(a_n=a+(n-1)d\)
等差数列の公式は意味を考える
こんな公式覚えられない、、、すぐ忘れちゃうよ、、、
そんな人に向けて、「等差数列は、公式の丸暗記ではなく意味を考える」のがよいと思っています。ただの記号として覚えるよりも、意味を理解した方が定着しやすいでしょう。また、本質的に理解した方が応用もしやすいです。
等差数列は1次関数
等差数列は、1次関数としてとらえることができます。
例えば、初項1、公差2の等差数列を考えます。
\begin{array}{|c|c|c|} \hline n& 1 & 2 & 3&4&\cdots \\ \hline a_n& 1 & 3 & 5 &7&\cdots\\ \hline \end{array}
これは、\(y=2x-1\)の1次関数と対応させることができます。
図のように1次関数上の点のイメージを持つとよいでしょう。
等差数列の公差は1次関数の傾きと対応します。
一般項は一瞬で求める
1次関数を習った時、傾きともう一つの点がわかれば、すぐに関数を求めることができましたね。
これと同じで、公差と一つの項が分かれば瞬時に一般項を求めることができます。
初項1 公差2 の等差数列の一般項を求めよ。
公差が2なので
$$a_n=2n+\cdots$$
とりあえずここまで書きます。
そして、初項が1なので、\(n=1\)を代入した時、1となるように後半を調整します。
今のままでは、2になってしまうので、−1を書き足します。
$$a_n=2n-1$$
どうでしょう。慣れれば、一発で一般項が求められるようになりますよ。
もう一題練習してみましょう。
初項−2 公差−4 の等差数列の一般項を求めよ。
公差が−4なので
$$a_n=−4n+\cdots$$
初項が−2なので、\(n=1\)を代入した時、−2となるように後半を調整します。
今のままでは、−4になってしまうので、+2を書き足します。
$$a_n=−4n+2$$
まとめ
- 等差数列は初項と公差が大切
- 等差数列は1次関数と対応している
- 初項と一つの項がわかれば、一瞬で一般項を求められる
等差数列の一般項はここまで。次回等差数列の和についてです。これも忘れない裏技があります。ぜひお楽しみに。
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