今回は、一橋大学の整数問題です。
「整数問題」は3つの解法のアプローチを使うことで、整数解の候補をしぼり、答えを導くことができます。
大切な3つのアプローチは以下の通りです。
整数問題の3つのアプローチ
① 因数分解して絞り込む
② 不等式で絞り込む
③ 倍数、あまりで分類して絞り込む
今回の一橋大学の問題は、3つのアプローチをフル活用して解くことができるので、よい練習問題になると思います。
似ている問題で京都大学の過去問を解説しているので、こちらも参考にしてください。
それではいきましょう。
問題
解説
それでは、解説していきます。
整数問題の3パターンのアプローチをフル活用して、絞り込んでいくことができましたね。
タクシー数(ラマヌジャン)
今回の問題は「タクシー数」が題材となっています。
$$m^3+1=n^3+10^3$$
に、答えの
\begin{eqnarray} \left\{ \begin{array}{l} m =12 \\ n=9 \end{array} \right.\end{eqnarray}
を代入した値
$$12^3+1^3=9^3+10^3=1729$$
「1729」のことをタクシー数と言います。
今回は、 1729 が \(12^3+1\) と \(9^3+10^3\) の2つの立方数の和で表されていることがわかります。
2つの立方数の和であらわされる自然数は 1729 未満には存在しないので、タクシー数ということができます。
タクシー数の由来:ラマヌジャンが指摘した「1729」
「タクシー数」の由来は、天才数学者「ラマヌジャン」が何気ないと思われたタクシーのナンバー「1729」を「2つの立方数の和で表される数」であることを瞬時に指摘したためと言われています。
クイズノック(ふくらP)の好きな数
タクシー数はクイズノックの「ふくらさん」の好きな数字としてyoutubeで解説されています。
とてもわかりやすい解説ですので、ぜひご覧ください。
まとめ
今回のまとめは以下の通りです
・整数問題の3つのアプローチを理解する
整数問題の3つのアプローチ
① 因数分解して絞り込む
② 不等式で絞り込む
③ 倍数、あまりで分類して絞り込む
・今回の問題の背景知識は「ラマヌジャンのタクシー数」
以上「整数問題(2009・一橋大学)」の解説でした。
少しでも参考になれば幸いです。それではまた。
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