場合の数で登場する組分け問題。
実は、4パターンに分類する事ができます。
ポイントを抑えて、整理してみましょう。
区別する、しない
場合の数は、ダブルカウントしないように注意しなくてはなりません。
組や物の区別がつくか、つかないかによって場合の数が変わります。
そのため、以下の点を確認しなくてはなりません。
組分け分けされる物(人)は区別がつくか、つかないか
人、名前のある物や記号 → 区別をする
同じ玉、同じ記号 → 区別がつかない
組(グループ)は区別がつくか、つかないか
名前が違う組、中身の個数が違う組 → 区別をする
名前がついていない組、中身の個数が同じ組 → 区別がつかない
つまり、組分け問題は大きく分けて4パターンの問題が考えられるわけです。
それでは、区別の有無を題材にした例題を通して解き方を確認していきましょう。
例題
問題 6個の玉を3つの箱に入れるとする。以下のような場合に、入れ方は何通りあるか求めよ。ただし空箱があったも良いものとする。
(1)玉も箱も区別する
(2)玉も箱も区別しない
(3)玉は区別するが箱は区別しない
(4)玉は区別しないが箱は区別する
(1)は全て区別する条件です
それぞれの玉に、どの箱に入りたいかインタビューしていけば良いです。
(1)玉も箱も区別する
玉1、玉2、玉3、玉4、玉5、玉6のそれぞれ
箱A、箱B、箱Cの3通りの入れ方があるので
\(3\times3\times3\times3\times3\times3=243\)通り
(2)は全て区別しない条件です。だから箱の中身の個数に注目すれば良いだけです。これは具体的に数え上げるのが早いです。
(2)玉も箱も区別しない
3つの箱の中身の個数は以下のパターンがある。
(6,0,0) (5,1,0) (4,2,0) (4,1,1) (3,3,0) (3,2,1) (2,2,2)
よって 7通り
(3)は玉は区別し、箱は区別しない場合です。
なんだか混乱してきましたね。
整理しながらやっていきましょう。
(3)玉は区別するが箱は区別しない
(2)の組分けを利用します。
(6,0,0)のとき \({}_6\mathrm{C}_{6}=1\)通り
(5,1,0)のとき \({}_6\mathrm{C}_{5}=6\)通り
(4,2,0)のとき \({}_6\mathrm{C}_{4}=15\)通り
(4,1,1)のとき \({}_6\mathrm{C}_{4}\times{}_2\mathrm{C}_1\div2!=15\)通り
1個、1個の箱は区別がつかないので、2!で割る必要があります
(3,3,0)のとき \({}_6\mathrm{C}_{3}\times{}_3\mathrm{C}_3\div2!=10\)通り
3個、3個の箱は区別がつかないので、2!で割る必要があります
(3,2,1)のとき \({}_6\mathrm{C}_{3}\times{}_3\mathrm{C}_2=60\)通り
(2,2,2)のとき \({}_6\mathrm{C}_{2}\times{}_4\mathrm{C}_2\div3!=15\)通り
2個、2個、2個の箱は区別がつかないので、3!で割る必要があります
以上より \(1+6+15+15+10+60+15=122\)通り
(3)のパターンは場合分けが多く面倒です。
最後に(4)です。この状況は上手い解法があります!
(4)玉は区別しないが箱は区別する
箱A 箱B 箱C
○ ○|○ ○ ○|○
この場合は、玉6個を2本の仕切り棒で分けて左から箱A、箱B、箱Cと考えた場合と1対1対応する。そのため、玉6個を2本の仕切り棒の並び替えを考えれば良い。
よって \({}_8\mathrm{C}_{2}=28\)通り
まとめ
組分け問題のポイントは以下の4点です。
見通しをもって問題に取り組めると良いですね。
- 組分け問題は、物、組を区別する、しないの4パターンで解法が異なる
- ダブルカウントをしないように注意しながら数え上げましょう
- (4)のような上手い対応は覚える
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