A君
今日は整数の証明問題をやってみよう。
問 m,nを1より大きい整数とするとき、\(n^m\)は連続するn個の奇数の和で表されることを示せ。(21 藤田医大・医)
実験
整数問題はまず具体的な数字を代入して、実験することから始めましょう。
(m,n)=(2,3) \(2^3=8=3+5\)
(m,n)=(2,4) \(2^4=16=7+9\)
(m,n)=(3,2) \(3^2=9=1+3+5\)
(m,n)=(3,3) \(3^3=27=7+9+11\)
(m,n)=(4,2) \(4^2=16=1+3+5+7\)
思考のポイント
- 平方数は連続奇数の和で表せる \(n^2=\sum_{k=1}^{n}(2k-1)\)
- 連続奇数→初項が奇数、公差2の等差数列
- 実験から、連続奇数の項の中心は\(m^n\div{m}\)となると予想できる など
今回は連続奇数の和を式で表せることから2番が使えそうです
解法
連続するn個の奇数の和は
初項a 項数n 公差2 の等比数列の和として
\(\frac{1}{2}n(2n+2a-2)\)
\(=n(n+a-1)\) と表せる。これが \(n^m\)と一致するので
\(n(n+a-1)=n^m\)
\((n+a-1)=n^{m-1}\)
\(a=n^{m-1}-n+1\)
ここで\(m>1\)より\(n^m\)とnの偶奇は一致する
よって\(n^m-n\)は偶数となる。
したがって\(a=n^{m-1}-n+1\)は奇数となる。
初項をこのように設定すれば、初項は奇数、項数n 公差2 の等差数列は存在する。
この等差数列は、連続するn個の奇数である。
よって\(n^m\)は連続するn個の奇数の和で表される。
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