
素数を使った京都大学の証明問題です。
素数を扱う際の基本的なポイントが含まれていますので、力試ししてみましょう。
問 nを2以上の整数とする。
3n−2nが素数ならばnも素数であることを示せ (21京大 理系)
解説
ポイント
素数を積の形で表すと「1×(素数)」となる
積の形で「(2以上)×(2以上)」となっていたら素数ではない→合成数

左辺が因数分解できそうです。
積の形にした際、合成数の形を作る事ができそうなので、対偶を示します。
解答
待遇を示す。
nが合成数としたとき
n=a×b(a,bは2以上の整数)と表せる。
3n−2n
=3ab−2ab
=(3a)b−(2a)b
因数分解して
=(3a−2a){(3a)b−1+(3a)b−2b+⋯+a(2a)b−2+(2a)b−1}
ここで3a−2aに関して2項定理を利用して、
3a−2a=(2+1)a−2a≥aC12a+1>1
よって3a−2aは2以上の整数
また{(3a)b−1+(3a)b−2b+⋯+a(2a)b−2+(2a)b−1}も2以上の整数である。
したがって
(3a−2a){(3a)b−1+(3a)b−2b+⋯+a(2a)b−2+(2a)b−1}は
(2以上の整数)×(2以上の整数)となり合成数である。
まとめ

今回のポイントは以下の3点です
- 直接示すか、待遇を示すか、検討する
- 素数の問題は、積の形を意識する
- 因数分解できるか検討する

整数問題は、型にはめるのが難しいものも多いです。
それでも、根本にある解法を積み重ねていけば徐々に方針を立てられるようになります。
少しずつでも前進していきましょう!
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