組分け問題の「空箱があってはいけない」問題について解説したいと思います。
以前、組分け問題の「空箱があってもよい」場合のときの解説をしました。まだ未読の場合は、先にそちらを確認して下さい。
それでは、次の問題で確認していきましょう。
問題
6個の玉を3つの箱に入れるする。以下のような場合に、入れ方は何通りあるか求めよ。ただし、空箱があってはいけないものとする。
(1)玉も箱も区別する
(2)玉も箱も区別しない
(3)玉は区別するが箱は区別しない
(4)玉は区別しないが箱は区別する
(1)玉も箱も区別する
玉1つ1つに、どの箱に入るのかインタビューする作戦ですね。
玉1、玉2、玉3、玉4、玉5、玉6を箱A、箱B、箱Cに組分けする。
空箱があってよい場合を考えると
玉それぞれについて箱A,、箱B、箱Cの3パターンがあるので
$$3\times3\times3\times3\times3\times3=729$$
ここから、空箱ができてしまう場合を除く。
空箱1つのとき
箱Cが空になる時を考える。
箱A、箱Bに分ける分け方は
$$2\times2\times2\times2\times2\times2=64$$
ここから、箱A、箱Bが空になってしまう2パターンを引いて
$$64-2=62$$
箱A、箱Bが空になる場合も同様にあるので
$$62\times3=186$$
空箱2つの時
全ての玉を、箱A入れる場合が1通り
全ての玉を、箱B入れる場合が1通り
全ての玉を、箱C入れる場合が1通り
以上の3通り
したがって
\(729-186-3=540\)通り。
(2)玉も箱も区別しない
具体的にパターンを考えるのが早いです。
区別のつかない玉6個を区別のつかない3つの箱に入れるのは以下の
$$(4,1,1)(3,2,1)(2,2,2)$$
の3通り。
(3)玉は区別するが箱は区別しない
(2)を利用します
(4,1,1)のとき
$$\frac{{}_{6}\mathrm{C}_{1}{}\times_{5}\mathrm{C}_{1}}{2!}$$
$$=15$$
(3,2,1)のとき
$${}_{6}\mathrm{C}_{1}{}\times_{5}\mathrm{C}_{2}$$
$$=60$$
(2,2,2)のとき
$$\frac{{}_{6}\mathrm{C}_{2}{}\times_{4}\mathrm{C}_{2}}{3!}$$
$$=15$$
したがって
\(15+60+15=90\)通り。
(4)玉は区別しないが箱は区別する
これは上手いやり方がありましたね!ぜひ活用してみて下さい。
〇 〇 〇 〇 〇 〇 | |
前回玉6個と仕切り棒2本の並び変えと対応させて求めました。
しかし、このやり方では空の箱ができてしまいます。
そこで一工夫加えます。
元々3つの箱に1つずつ玉を入れておくのです。
そして残りの3個の玉を3個の箱にいれる場合の数を同様の方法で求めれば良いのです。
残りの玉3個と仕切り棒2本の並び替えを考えて
〇 〇 〇 | |
\({}_{5}\mathrm{C}_{2}=10\) 通り
まとめ
今回は「空箱があってはいけない」場合の組分け方法でした。
ポイントは以下の点です。
- 組分けの際、空箱となってもよいかチェックする
- 空箱ができても良い場合をベースに考えていく
コメント